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ブロックチェーン・NFT概論

NFT市場の急激な立ち上がり

以下を読めば、NFTが盛り上がっている背景や、NFT以外のムーブメントも含め非常によくわかります。
Aniqueの仕事に関わるので、絶対にこの記事を最後まで読みましょう。
 

以下、おまけで、NFTを構成する要素であるブロックチェーンに関する話です(読まなくても大丈夫です)
NFTってなぜ価値があるの?と疑問に思った人は、ブロックチェーン上の資産の価値が上がっている理由を理解していただけると納得していただけると思います。

ブロックチェーン基礎

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この章は「ビットコインってなんで価値あるの?PayPayのほうが便利じゃない?」と思っている方向けに書いた文章です。 複雑な歴史や技術用語を避けるため、ちょっと正確ではない箇所があります。
 
Q: ブロックチェーンってなんですか A: 「"価値"のインターネット」を作る技術
 
"価値"と言われてもなんなのかピンとこないかもしれません。まず、"価値"とは何かを説明します。
"価値"の中で、お金は"価値"を抽象化している重要な存在です。そこで、お金について考えてみます。
 
お金は国家が主体となって発行する"券"です。国家はお金に価値があることを保証し、市民はそれに価値があることを信用しています。
お金は価値を数値で表したり、決済に利用できるなど便利な存在ですが、便利なことだけで信用されているわけではありません。国がお金に価値があることを保証していることが重要です。
ではどうやって国家はお金に価値があることを保証しているのでしょか?
極端な言い方をすると、国家というのは暴力を独占的に保有する存在であり、お金を使うことを強制する法律を制定し、法律という暴力によってお金と似たものを作ることを禁止しています。これにより、国家が発行するお金は独占的な存在となっています。市民は国家の発行するお金を使う以外の選択肢がありません。この独占的な構造が保証となっているのです。
また、お金は決済に利用できるという機能がありますが、もう一つ重要な機能として"信用創造"の機能があります。現代における世界中のお金の総量は、決済用途よりも"信用創造"によって生み出されたお金の方が圧倒的に多い状態です。
 
この信用創造をうまく利用すると、国家の経済活動が活性化されます。逆に失敗し信用を失うと、国家の経済活動は大きなダメージを受けます。そんな重要な信用創造ですが、国家がこの先も信用創造をうまく運用し続けられるかどうか?ということについては、不透明であることは否めません。
しかしそこに個人が疑問を持ったとしても、その人がお金として"価値"を保有し続けている限りは、国家の信用創造の運用実績と、個人の所有する"価値"は一蓮托生となります。
現に、今世界中で株高・土地高・その他ゴールドなどの価格が上昇していますが、これはお金の価値が急速に落ちているために発生していることです。
 
次に、インターネットについて考えます。
そもそもインターネットの新規性とは、ネットワークの一部が分断したり、サーバーが故障しても「インターネット全体は壊れない」ということでした。これは、分散性や分権性という言葉で言い換えられます。
ある意味で動作安定性のための副産物として生まれた分権性によって、インターネットは誰のものでもなく、技術的には特定の主体が独占できない仕組みとなりました。インターネットについては説明する必要がないほど便利ですが、その基礎を成すのは分権性であるといえます。
 
そんなインターネット上で、国家に依存しないお金を作ってみてはどうか?その考えのもと生まれたのがビットコインです。暗号技術を使うことで、誰も信用することなく、かつ偽造することができない技術として、匿名の「ナカモトサトシ」によって2008年に論文が発表されました。
 
ビットコインは最初、一部の物好きとアナーキストによって指示されてきました。これは、国に依存しないビットコインの仕組みが、アナーキストとの相性が良いためです。
しばらくして、ビットコインに発行上限があるため希少性があり、国家に依存しないことを信条とする人に人気がある、ということに気付いた人々がビットコインを集め始めました。そうして、段々とビットコインの人気に火がつき始めます。
値段がついたビットコインは、いわゆるゴールドのようなコモディティと同じなのではないか、という議論が出てきました。ビットコインはより人気を集めるようになります。
ビットコインはインターネットと同様に、誰かが止めることはできません。過去、ここまでインターネット上のデータに資産価値がついたことはありませんでした。そして、ビットコインを構成するブロックチェーンという技術に注目が集まり、この上でいろんなことができるのではないかと期待されるようになりました。
 
2013年にVitalik Buterin(1994年生まれ 当時19歳)ら複数名によって、ブロックチェーン上でコンピューティングリソースを利用することを目指したスマートコントラクト・プラットフォーム「Ethereum」の開発が発表されます。初期のWebサイトに書かれたスローガンは "The World Computer" つまり、世界で一台のコンピュータという表現でした。これは、ブロックチェーン上のコンピューティングリソースは、世界に1台だけのユニークなコンピューターのように見えることから付けられています(これは的を射た表現だと思います)。2014年にはビットコインで開発資金を集めるICOを実施、2015年にEthereumの動作を開始しました。
Ethereumによって、国家や他者など、誰も信頼することなく"価値"をプログラミングによって動かすことができるようになります。これをスマートコントラクトと呼んでいます。そして、ここから様々な"価値"をブロックチェーン上に載せたり、動かしたりする試みが試されるようになりました。
"価値"をプログラム可能にする...このコンセプトは、インターネットが発明された時と同じくらいのインパクトがあるのではないか、と多くの人が考えるようになります。これがブロックチェーンが「価値のインターネット」と呼ばれるようになった所以です。
ビットコインに対するよくある勘違い
  • 送金手数料が安い電子通貨だよね - 現状では違います。が、Lightning Networkなどが普及すれば安くなります。
  • デジタル通貨だから送金が早いんだよね - 現状ではそんなに早くなかったりします。が、Lightning Networkなどが普及すれば早くなります。
ビットコインは、特定の国が禁止にしても(例えば中国は全面禁止にしました)そのシステムを止めることができないという点が革命的です。

DeFi

価値の移動がプログラム可能になることで、様々な用途に利用できるのではないかと考える人たちが現れました。そして、いくつかの分野で成果を出し始めています。
特に、スマートコントラクトならではの新たな自律分散型金融プログラムが注目を集めています。このムーブメント全体を指して、DeFi(Decentralized Finance)と呼ばれています。

Lending(銀行の貸し借り機能)

既存の銀行には預金機能と貸し借り機能がありますが、ブロックチェーンにおいてはウォレットが預金の機能を持っています。しかし、いくらブロックチェーンとはいえウォレットの機能だけでは、信頼できない相手にお金を貸すことはできません(そもそも、既存金融では信頼できない相手にはあまりお金を貸すことは無いのですが)。
そこで、スマートコントラクト上で、取引相手を信頼することなく貸し借りの機能を作ろうという動きが出ています。
Compound はこの分野の先駆者です。Compoundは貸し手と借り手を直接マッチングするのではなく、貸し手とスマートコントラクト、借り手とスマートコントラクトの間で取引を行います。
貸し手はスマートコントラクトのプールに対して資金(トークン)をデポジットすると、利率に応じた報酬トークンをもらえます。そして、借り入れる人はスマートコントラクトに対して、借りたい金額よりも多くの別種類の担保に入れるのと、手数料を支払うことで借りることができます。
なぜ借りたい金額よりも多くの担保を入れてまでお金を借りるかというと、以下のような理由があります。
  • 自己資産を売却せずにステーブルコイン借りて運用する
  • 借りたトークンをショートする
  • 他プラットフォームとの金利差を狙う
この担保としたトークンの価値が下落すると、スマートコントラクトは自動的に担保を売却します。これにより、貸し出し主の取りっぱぐれを防ぐという仕組みです。

DEX (分散型の取引所)

暗号資産の最も流動性の高いアプリケーションは、現時点では暗号通貨取引所と言わざるを得ません。そして、その暗号通貨取引所を扱うには、運営企業を全面的に信用する必要がありました。(Coincheckの暗号通貨盗難事件は記憶に新しいと思います。今年だけでも何件もの盗難事件が起きています。企業を信頼するのはリスクがあります)
DEX (Decentralized Exchange)とは、取引相手や特定の企業を運用することなく取引できるスマートコントラクトの応用例です。
dYdX は、板取引、Non-Custodial/KYC、USDC証拠金、レバレッジ25倍、内部のTx Fee無しな分散型の取引所です。世界最大の取引所Coinbaseの1日の取引金額を超えました。これはL2が利用可能になったことで板取引が現実的になったのが要因です。

AMM DEX(Automated Market Makers, 自律的に動作するマーケットメーカー)

Transaction Feeが高いということは、流動性が低くなりがちな板取引において、悪い方向に作用してしまいます。そこで、流動性が低くてもすぐに取引が行えるAMMというのが流行しました。
AMMの仕組みについてはこちらの記事を参照
Uniswap はAMM DEXで最も利用されるプロトコル・サービスであり、このカテゴリのパイオニアです。Curve Finance はその次くらいに利用されています。
DeFiが面白いのが、流動性を提供するプレイヤーにインセンティブを付与することで、勝手に人がそのシステムを使って稼ごうとするところです。このように人間の欲望を巻き込んで自律的な金融システムを成立させるというのは、これまでになかった発明だと思います。

Stablecoin

ドルのような法定通貨には、人間が見る時に価値が量りやすいという価値があります。これは、人間同士の取引では有効です。そこで、ブロックチェーン上にドルと等価の価値を持つアセットを作り出そうという動きがあります。しかも、銀行のような特定の事業者に依存することなく。
MakerDAO はこの分野で最も有名な、特定の管理者を持たない自律分散組織(DAO)です。このMakerが作る、ドルと等価の価値に自動的に安定化するようプログラムされたトークンが Dai です。
仕組みとしては、スマートコントラクトに様々なトークンを生成したいドルの数倍の量をデポジットすることで、そのトークンを担保としてドルのトークンを生成するというものです。
また、担保の価値が暴落した場合は、その担保を自動的に売却し、Daiを市場から収集し消滅させることでDaiの価格を安定化させようと機能します。
仕組みは以下の記事が正確です。

EthereumとSide-chain, L2, その他のチェーン

Ethereumが人気になることで、手数料(gas)が大きく高騰してきました。
この問題は、ブロックチェーンの処理を向上させることで解決させる必要があります。これをScallingと言います。
スケーリング手法として、数年前から複数の提案がされています。Ethereum関連で最近注目されているものは以下のトピックになります。

Ethereum 2.0

Proof of Stakeへの完全移行、Shardingの採用をすることで、より大量のtransaction処理性能を獲得するプロジェクトが数年前から続いている。
すでに一部のプログラムが動作しており、今後さらに数年かけて現状のEthereumから移行していく。

Side-chain

Ethereumをベースに、別のチェーンと接続して資産を移動すれば安くて早いよね、という考え方のスケーリング手法です。
確かにコストは安いですが、セキュリティ用件はEthereumと同等ではありません。例えばPolygonが不正をしたり、規制当局に潰されるとその時点で終了です。あくまでL2技術が確立するまでの繋ぎ的な存在だと考えられています。
例:

L2 (2nd Layer)

Ethereumのセキュリティを借りることで、Side-chainよりも安全に資産の移動ができるスケーリング手法です。
その分複雑で、制約があります。Side-chainと似ていますが、セキュリティ要件が異なっており、こちらの方が安全です。コストはside-chainに比べてちょっとだけかかります
詳しくは以下(pros-consも書かれています)
Rollups : 今最も注目されているスケーリング手法です。
  • Optimistic rollups
  • ZK rollups
例:
  • Loopring : zkRollupを利用したDEX(分散型仮想通貨取引所)。すでにリリースされている。
  • Immutable X : NFT向けのL2として、ZK rollupsを利用した実際のプロダクト。まだリリースされていない。

他のブロックチェーン

そもそもEthereumと直接接続せずに、独立して高速化を謳ったプロジェクトがいくつもある。
ただし、そのほとんどは消えてゆくと思われる。
有望なものとしては以下:
Solana
とにかく大量のtransactionが捌けることが特徴
Avalanche
早い、Ethereumのトークンを持って来れることがウリ
Flow
NFT利用を前提としたブロックチェーン。Ethereumよりは高速だがSolanaよりは遅い。
NBA Topshotなど、大手の版権がすでに乗っている。(Flowの開発とNBA Topshotの開発は同じ企業である)
Dfinity
ブロックチェーンそのものではないが、ブロックチェーンを使った汎用型コンピューティングプラットフォーム。分散型のデータセンターでもあり、秘匿演算ができるようになるなどの特徴がある。
Webサービスなどをホスティングする場所を目指しており、いわゆる分散型のAWSと考えるとわかりやすい。とは言え、ネットワークノードとして参加するのに高性能なデータセンターが必要になり、参加要件の高さから分散性は低いと考えられる。
将来的にはDfinityの上でブロックチェーンのnodeを走らせるプロジェクトなどが計画されており、ブロックチェーンのコンピューティングパワーを向上させるパーツになる可能性がある
日本語の解説記事: https://gaiax-blockchain.com/dfinity

ブロックチェーンアプリケーションがMass Addaptionするための課題

On-ramp, Off-ramp
  • いろんなサイトから自然にクリプトを買える・Fiatに変えられる必要がある
高いTransaction Fee
  • とにかく高い、複雑なプログラムを書くともっと高い
  • L2が解決すると期待されている(BitcoinではLightning Network)
真のオラクル不在によるコンピューティングパワーの不足
  • 間接的にはChainlinkのようなOracleプロジェクトが担っている
    • Oracleというのは、ブロックチェーンの外側(Off-chain)からデータを参照すること
    •  
      信頼性の確保が課題
  • Dfinity
安定的な通貨
  • 私たちが現実世界で扱う通貨(Fiat)に対して、変動が大きい
  • 安定的な価値を持ったStablecoinが求められている
  • 中央集権的なアプローチ:USDC, Tether, Gemini Dollar, TrueUSD, WBTC
  • 分散型のアプローチ:MakerDAO
環境負荷への批判
  • Proof of Workのブロックチェーンは分散性を達成させるために、多くの電気を消費する
  • 特に既存の有名人やIPとの組み合わせにおいて批判が出ることがある
    • teslaはビットコイン支払いを停止
    • グッスマはミクNFTの販売を中止
  • 既存IPはProof of Stakeの新しいブロックチェーンとの相性が良い、という時代になるかも
    • とはいえEthereum以外は流動性は低いので、まだまだわからない
    • AniqueはFlowを採用することでこの批判をかわす
ユーティリティ不在
  • NFTは「所有感」「コミュニティ」あたりが購入した時の効用となっており、まだわかりやすいユーティリティの事例が少ない
    • Sorareなどのゲームはある
    • 例えば自分のNFTを飾るデジタル美術館を作っている人はいる
    • 今後Twitter上でアイコン画像の権利を確認できるようになるかも

NFT概論

アートとしてのNFT

IPグッズとしてのNFT

  • ニュースメディア
    • CNN, NYT

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